性的マイノリティに関する人権問題
長い間、社会では、「性」について、非常に固定的に考えられてきました。「人は異性を愛するのが当然だ」とか「心と体の性別が違うことなどありえない、性別は男と女しかない」などと一般的にいわれてきました。しかし、世の中には、自分がどの性別であるかの認識である性自認、どういった性別の人を好きになるかという性的指向、生物学的な身体の性的特徴、服装やしぐさ、言葉遣いなどの性別表現など、性のあり方は様々です。
性自認や性的指向等が多様化するなか、性的マイノリティの人々は、日常生活の様々な場面において、奇異な目で見られるなどの精神的苦痛を受けているとともに、就職をはじめ自認する性での社会参画が難しいなど、社会の無理解や偏見のため、不利益や差別を受けている状況にあります。
また、当事者は自らの性のあり方に違和感をもっていても、誰にも相談できずに悩み続けたり、それを友人や家族等の他者に伝えることは大きな困難を伴ったりします。
性的指向や性自認などを理由とする偏見や差別をなくし、すべての人々が尊重され、自分らしく生活できる社会にしていく必要があります。
熊本市では、平成31年(2019年)4月から「熊本市パートナーシップ宣誓制度※」を開始するなど取り組みを進めています。
※ 一方または双方が性的マイノリティであるお二人が,お互いを人生のパートナーとして日常生活において
協力し合うことを約束した関係であることを、熊本市長に対し宣誓をする制度です。
■分野別人権問題への取組