エイズ患者やHIV感染者ならびにその他の感染症に関する人権問題
エイズ・HIV(エイズウイルス)感染症は、治療法の進歩によりコントロール可能な慢性疾患となり、社会では多くの方が治療を受けながら働き、学び、生活しています。しかし、このような状況の変化について正確な情報が浸透しておらず、エイズ患者・HIV感染者に対する差別や偏見が今でも根強く存在しています。
また、世界中で猛威をふるった新型コロナウイルス感染症は、私たちの生活に大きな影響を与えました。感染した方やその家族、医療従事者などに対する誹謗中傷や偏見・差別といった問題だけに止まらず、現在は、感染防止対策としてマスクの着用や新型コロナワクチン接種についても、病気や体調など、様々な理由でマスクをつけたくてもつけられない方やワクチンを接種したくてもできない方に対して、その対策を強要したり、職場や学校等で不利益な取扱いを行ったりするなどの問題も発生しました。
人々は未知の病気に対して不安に駆られたり、過剰に反応したりしてしまいます。そのようなことが起こらないようにするには、感染症について正しい知識を持つとともに、もし、自分が、家族が、友人が感染したら…と想像力を働かせて理解し、差別や偏見をなくしていくことが大切です。
■分野別人権問題への取組